イタリア共和国に世界最大の人工滝「マルモレの滝」という滝があることを知った。イタリアの中部に位置する都市テルニにその滝はあるのだが、階段状に連なった3段の滝はなんど合計165メートルの落差を形成しているという。写真も見たが、これまた大迫力。これを人工的に作ったなんて驚きだ。
19世紀に入るとテルニはこの滝の豊富な水を工業力に変えた。電力として稼働させ、製鉄、鋳物、武器、繊維などさまざまな工場が建設。テルニはイタリアの第二次産業革命を牽引する工業都市として発展したのだそうだ。
最近「資源エネルギ−」というテーマで取材する機会が増えたからか、この滝が地球人にとてもないメリットを与えつつ、共存している感じがなんとも心に響いて嬉しくなった。
さらに、滝のふもとには「恋人たちのバルコニー」と名付けられた展望スペースがある。これは、テルニがバレンタイン発祥の地であるためだ。聖バレンタインの出身地がこの町であることから「恋人たちの町」を代名詞に古くからPR広報していたことだろう。観光スポット「恋人たちのバルコニー」を作ることで、大迫力の「名瀑」を訪れる人たちが増えることは想像に難くない。
さらにさらに、カヤックやラフティングなどの体験型アクティビティも充実しているのだそうで、これまた楽しそうではないか。滝だけを見に来た中年や新婚のイメージに元気な若者も加わり、誘致できる年齢層に広がりを見せた。
最近の取材は「観光誘致」「資源エネルギー」がキーワードになることも多い。何か未来へのヒントがつかめそうな気がしつつも、こうして書き留めておくことしかできないのかもしれない。
春ほのか
※参考資料・毎月楽しみにしているジブラルタ生命保険株式会社が発行しているROCK MAGAZIN
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